景気が悪い時には、転職先として、できるだけ財政状態の良い会社を選びたいというのは当然のことです。会社の財政状態の良し悪しを判断する材料として、キャッシュフローがあります。
キャッシュフローには、営業キャッシュフローと投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローがありますが、転職先を選ぶときには、営業キャッシュフローと投資キャッシュフローに注目します。この2つを合わせた金額が多いほど財政状態が良好ということになります。数年間、この数字が増えているなら、転職後も安定して働ける会社と判断できます。
景気が低迷している時には、中小企業の求人が目立つことがあります。景気が良い時には、知名度の高い人気企業に応募が集中するため、中小企業では、人材を確保するのが難しくなります。一方、景気が悪くなると、大企業が求人を抑えるため、それまで、大企業の陰に隠れていた中小企業にとっては有利な状況になります。不況の時でも、求人を出している中小企業は、経営状態が良好といえるでしょう。
1つ注意すべきなのは、中小企業は取引先の経営状態の影響を強く受けるということです。取引先はどこか、取引先の経営状態はどうかも確認する必要があります。IT系のベンチャー企業に転職したいと思う場合は、バブル以降の不況を経験しており、なおかつ、経営陣や大株主が変わっていないかを確認しましょう。過去の不況を乗り切っていれば、今後も不況を乗り越えられる可能性が高いといえます。